Marvell の新ブランド ARMADAに関して聞いてきました。
10月中旬に発表され、11月には E-Inkとの協業も発表された、マーベルの新 CPU ブランド ARMADA について関係者からお話を伺うことができましたので、こちらで発表します。
本記事は公式発表ではありません。
本記事について
本記事は、XScale-freak.comが独自の取材により作成したものであり、マーベルジャパン株式会社およびMarvell Technology Group LTD.よりの公式発表ではありません。
なお、一人が語っているスタイルにて記述されておりますが、それは本記事を読みやすくするためであり、実際にそのような語られかたをしたことを意味しません。 また、一般的に商標等は各社の登録商標やTrade Markです。
なぜ、今、新ブランドなのか
言うまでもないことですが、XScaleもPXAも「インテルの名前」です。
PXA系列の製品として、マーベルは PXA300シリーズ(Monahans)を既に発表しておりますが、
これはインテル時代に開発がはじまったもので、マーベルに移管されてきた時点では設計については、ほぼ固まった状態でした。
それに対して、今回発表されたARMADAプロセッサは、「マーベルで開発したプロセッサ」となります。
また、インテルからマーベルにアプリケーションプロセッサ部門が移管された2006年11月から3年が経過したこともあり、このタイミングでの発表となりました
どのような違いがあるのか
今回発表された、ARMADAプロセッサには大きく分けて4シリーズあります。
- ARMADA 100 シリーズ:低価格でハイパフォーマンスなメインストリームモデル(plug computerもこちら)
- ARMADA 500 シリーズ:マルチメディアもこなすハイパワーモデル。ハイエンドタブレットやネットブック
- ARMADA 600 シリーズ:小型低消費電力デバイス向けマルチメディアモデル。スマートフォンなど
- ARMADA 1000 シリーズ:フルHDもこなす次世代モデル
100シリーズの一部は、既にMarvell Sheevaという名前で発表されており、いままではPXA168という名称でした。
今後はARMADA 168となります。
本節は修正します。Kirkwood は ARMADA PXA310となりました。
実質的には既存のXScaleとARMADAとのかけ橋的存在で、ARMのバージョンもMonahansまでと同様の ARMv5TEとなります。
コアとしては、Monahansまでのものとは違いますが、WirelessMMX2など、周辺として採用しているものはあります。
500, 600シリーズからはARMv7 となります。 アプリケーションプロセッサ毎に採用しているテクノロジーがありますので、 これらについてはいままでと同様にIPP(Integrated Performance Primitives)を提供してサポートをしていきます。
1000はこれからのプロセッサです。マルチコアとなる可能性があります。
Marvellになってどうなったのか
Intelはプロセッサに限らず色々な技術を持っています。それに、最新技術を開発し、実装することも強く推進しています。
また、プロセッサ技術という面では、386~Pentium~Core へと続く一連の成功体験もあります。
それにはよい面もありますが、組込みプロセッサに対してはあまり良くない側面もなかったとは言えません。
まず、プロセッサの成功体験が強烈なため、CPUに全てをさせようという側面があったのではないでしょうか。 無論CPUでもできるのですが、低消費電力という側面から言うとCPUを回すことになり、やや不利です。
例えば、XScaleでは伝統的に浮動小数点演算ユニットがありませんでした。 ソフトウェアで実現した場合、組込環境ではメモリ、速度、熱、消費電力などのインパクトが考えられます。
一方、ARM業界ではvFPという一般的な技術があります。マーベルは FeroceonからOrion へと連なる ARMプロセッサのラインも持っていますので、 このような技術をアプリケーションプロセッサに取り込むことも可能となりました
また、それはTrusted Platformなどでも独自な世界を築いていたインテルから、マーベルに移管されたことによってより一般的なプラットフォームを使うようになっています。
同様にメモリインタフェースも、DDR1/2/3全てに対応するなど構成に応じた部品を使用しやすくしています。
さらに、今までのXScaleにはなかった
- Ethernet(MAC)
- USB 2.0 HOST
- QDeo(3Dアクセラレータ)
まとめと展望
ARMADAプロセッサはXScale のよいところを継承しつつ、より使いやすく、より高速で低消費電力で利用可能にするプロセッサとなるでしょう。
また汎用技術を多く取り入れ、インターフェースも多数対応可能なように考えられています。
高速と低消費電力は相反する面がありますが、ARMADAプロセッサでは、シリーズを分けることにより、高速および低消費電力の優先度を顧客に提供する形となっています。
現状では、E-Inkとの電子ブックの協業というリリースが出ておりますが、これは電子ブックに留まらず「フラットな入出力装置」として個人的には捉えています。
キーボードはまだしもマウスというのは直観的なデバイスではありません。電子ブックという切り口から、今のものを遥かに凌ぐディスプレイ+タッチパネルというものができれば何が起こるのでしょうか。
あくまでも個人的な意見ですが、企業のセキュリティ確保の観点からみた、Thin Client (PC仮想化含む)化の流れの中で、重要な入出力デバイスとなることが考えられます。
例えば、通勤時には電子ブック/新聞/雑誌であり、オフィスでは仮想デスクトップであり電子ノートでもあるものです。
携帯音楽・映像プレーヤーというデバイスが携帯電話の世界を席捲したように、 何らかのコンテンツをハンドリングするものが別の領域で新たな地位を確立するという可能性が開けているように思えてならないのです。
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